クレオパトラ(D.Cleopatra)
商品詳細
クレオパトラ
Dracaena Cleopatra
原産:ハイブリッド
葉の形:幅広の葉が放射状に展開する。先端に向けて下向きにカールがかかる(大きくなったらキルキーっぽい)
葉の柄:葉の表面に縦縞模様が入る。
人気度:この道に足を踏み入れた者はみんな持ってる。
育てやすさ:とんでもなく簡単。水が切れてくると早い段階で葉が閉じてくるので、初心者にも水やりのタイミングがわかりやすい。
クセ:よく見ると縦縞(ライン)が個体差がある。色味も少し違う。
こちらは商品ではありません。
一番有名なハイブリッドと言っても過言ではないだろう。
非常に美しく、割と古くからある品種。
私が個人的に購入したときは2017年頃で6000〜9000円くらいした気がするが、最近は購入しやすい金額になり、ほとんどのコレクターが持っていると思われる。
形状は上から見たときに綺麗な放射線で、子株は大型化しやすいが、葉が長くなる分、形が綺麗な放射状から崩れやすい。
柄は今まで入荷した中でも様々なタイプがあった。
色が白い(明るい)もの、黒い(暗い)もの、最初の数枚だけ黒い(暗い)もの。
ラインが綺麗に通っているもの、乱れているもの、太くて少ないもの、細くてこまかいもの、あまりラインがないもの、乱れすぎて格子状になっているもの。
このような柄の違いや色の個体差による違いを楽しめる品種は他にはあまりないので、この品種はとても面白い。
だがそれは実際に目で見てみないとわからないかもしれない。
当店に足を運んでくださるお客様の中には、自分の持っているクレオパトラとは違うと2株目を購入されたり、悩んだ末に買わなかったことを後悔して、取り寄せて2株目を購入される方もいるほどだ。
そんな楽しめるクレオパトラだが、さらに素晴らしいことに、とても育てやすいサンスベリアでもある。
初心者にはロリダやバナナ、ピングイキュラなんかが人気だが、当店では最初の1株はクレオパトラをおすすめするほどだ。
まず第一に、初心者にとってサンスベリアは調子が良いのか分かりづらい植物だと思う。
インターネットで育て方を調べても、あまり水をあげるな、とか風通しのよい〜とか、レース越しの明るさ〜とかそんなんばかりである。
サンスベリアは水が足りないと、葉にシワが入ってきて、葉が閉じたりする。
水が適切だと、葉は開いてシワひとつない。
多すぎると、まぁ、腐るリスクは上がるが、梅雨時期に外に放置して腐ったことはない。(あまり良い管理とはいえない)
これが、成長の遅い肉厚系だと 葉にシワが入るのに早くて2週間〜遅くて2ヶ月程度。(植物の休眠状態にもよる)
シワが入ったりして水やりの頻度を上げて、シワが完全に取れるまでは2ヶ月〜(ダメージの回復と共に成長も始まるのでかなりかかる)
ダメージが入って、回復させて〜と、世話のコツを掴むまで半年とかかかってしまうのだ。
ところがクレオパトラだと、葉がそこまで厚くないので細かいシワが入ったり、葉が閉じはじめるのに2週間程度。
回復するのは1週間程度もあれば分かるのでサンスベリアの世話のコツが掴みやすい。
当然ながら上記のことは、発根していることを前提としている。
発根していなければ水やりをしたところでダメージが回復することはない。
発根についての経験だが、前にタイで直接買付してきたクレオパトラで1年くらい発根しなかったことがある。
直径5cm程度、葉も5枚程度の小ぶりなクレオパトラで、根茎をスライスしては植えて水やりするということを何度も何度もやり、1年ほどしてやっと発根した。
驚くことに、葉は全て閉じ切ってしまっていたが、葉先が枯れるなどは一切なく、すぐに葉は開き、キズ一つなかった。
もしかしたら根茎をスライスして水やりをした際に若干水が浸透圧の関係で吸えていたのかもしれないが、このような小さいサンスベリアが1年も発根しないで死ななかったことに驚いた。
以上の点から、乾きには非常に強いのがわかったが、蒸れや水に対してはどうかと言えば、
店でも今まで50株弱育てて、今年は100株入荷して育てていくわけだが、一度も腐らせたことはない。
いや、専門店なんだから設備が良いんでしょ?と思うかもしれないが、当店は基本サーキュレーターなどは使わないので蒸れっ蒸れである。
水やり後で蒸れがすごい時は、熱帯植物を育てるにはこれぐらい湿度がないと駄目なんですか?と聞かれるほどだ。(お店にはビカクシダもあります)
そもそも原種はアフリカの乾燥した大地で強風の中育っているかもしれないが、生産国であるタイやインドネシアは湿度は高いわ風はないわの蒸れっ蒸れ大国である。
そんな国で作られたサンスベリアなのだから、蒸れに対してそこまで弱いとも思えない。
成長の遅いサンスベリアの中では成長が早く、葉挿しが成功しやすい。
ハイブリッド品種の葉挿しについては後述するが、個人の中で楽しんでいただきたいと思う。
上記のことから、水切れ時には割と早く葉が閉じ、水やりをマメにやれば割と早く葉が開く。
当然、通気性が良く保水力の無いサボテンの土〜などでは週に2回くらいの水やりになるかもしれない。
サーキュレーターを回せば乾きやすくなるので、もっとやらないと葉が閉じるかも。
観葉植物の土を使えば、中に入っているココピートが比重が軽いため、水やりの際に浮いてきて蓋をし、土が乾いているかわからなくなって水やりを怠って葉が閉じるかもしれない。
週に何回水をやれるか、それが植物と自分にとってベストタイミングなのか。
もっと保水性の良い土で、週1くらいにしたい。
乾いているのが一目でわかるような土を使いたい。
通気性の良い土で、空気も動いているのに乾かない。植木鉢が大きすぎるかもしれない。光が足りないのかもしれない。など
ここをポイントに自分のサンスベリアライフが変わってくるのでそのためにベストなクレオパトラをまずは育ててみたらどうだろうか。
ちなみにめちゃくちゃでかいクレオパトラの写真もつけておく?
私の腕が短くて、画角に納めきれなかったのだが、葉が1枚30cmほどのすごくでかいものだ。
えっ!?クレオパトラってこんな大きくなるの!?と思った方は安心して欲しい。
意図してでかいものを作る努力をするか、植え替えしない子株放置するスーパーズボラか、沖縄、鹿児島あたりで地植え放置できる恵まれた環境でなければ大きくはならない。
そもそも葉挿しや実生のものはそこそこの大きさまでにしかならずある程度太陽光を浴びるために放射状に伸びて表面積を稼げるようになったら、子株を出して成長を止めるものが多い。私はこれを呼び方がわからないので、仮の姿とか幼体と呼んでいる。
幼体から出てきた子株は幼体というプラント(工場設備(植物と工場設備を掛けているわけではない))の力全てを使って出てくるので、一気に成長する。
その間親株は基本成長を止める。(原種系の販売株は基本幼体で、図鑑にのるような姿はこの子株ってことです)
子株から根が出て、自給自足ができるようになったら、親株はまた成長するか、新しい子株を出すかするが、中にはそれでもなお子株にエネルギーを送るやばいやつもいる。そんなことをすると子株が爆発的に成長するか、子株から子株(孫株)が出てくるのだが、幼体+子株のエネルギーで出てきた孫株なんか、葉1枚目から爆発的に成長する。
それが巨大なクレオパトラの作り方なので、タイのファームで放置されてた子株か、意図的に作ってる私のような人間でなければ大きいクレオパトラはそうそうお目にかからないのである。
つまりは子株が出てきてもある程度の大きさで切り放していれば大丈夫だ。
葉挿しの販売について
趣味の楽しみ方は人それぞれであるが、生産者が作り出した品種を、しかも他国で作り出された品種を葉挿しで増やして販売したりするのには個人的には反対である。
(個人的な考えでは国内で品種改良された苺やマスカットが韓国で勝手に増やされているものと同じに感じる)
それもタイ、インドネシア、インドなど生産国同士であればまだしも、日本人が横取り(コピー)するのは搾取と思わざるを得ない。
そんなことを繰り返せば生産者からいずれは日本人には売らないと言われても仕方がないし、日本国内での価値が下がることで今よりも店舗でサンスベリアを扱わなくなると思う。
愚痴になってしまうが、最近は日本よりもお金のあるアメリカやロシアに優先的に販売されたりしているので、良い株を仕入れるのも大変に感じる。
そこに小銭稼ぎか、名前を売りたいのかわからない人がオークションで他人の作った品種の葉1枚を販売したりしているのだから憤りを感じるというものである。
子株の販売について
ちなみに意図的に増やしたものでないもの。つまりは子株などは販売するのは良いと思っている。
意図的に増やしたものではない、というのは芯止めや胴切りをしていない。ということ。
原種系であればむしろ増やすのは歓迎したいところだ。
サンスベリアが増えれば当然、子株も毎年どんどん生えてくる。
その子株まで全て管理するのは大変置き場を圧迫するので、早めの処分(販売)を決めてしまったほうが良いと思う。
なぜなら、もう少し大きくなってからの方が安心。。。と育てているうちに愛着が湧いて手放せなくなるからーーーーーーーー
ちなみに私は子株も可愛く思っているので個人株の類は滅多に売らない。
置き場がないので処分します。は滅多に出ないので、手に入れた方は可愛がってあげてください。